アレルギーについて

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アレルギーについて

アレルギーについては、食物アレルギーが注目を浴びており、そばアレルギーでアナフィラキシーショックを起こした子供に対して注射を自分・先生・親などが出来るようになったという話がありますが、そのような極端な例はそれほど多くはありません。

アレルギーの素因は持っていても、出るか、出ないかはまた別の問題です。
一昔前の日本では寄生虫の回虫が蔓延していた頃は、体内のアレルギー反応を示す好酸球・IgEなどが高値を示し、そのためにその他のアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)に対する反応がマスクされアレルギー性皮膚炎・慢性気管支喘息の頻度が少なかったと言われています。

それと私が考えるに今ほど肉類などの蛋白質摂取量が多くなかったのも原因になっているのではないかと思います。すなわち、肉類・乳製品などを摂り過ぎると体に熱をもった状態になります。
そうすると、ちょっとした刺激でも大きく反応しやすくなり、全身に湿疹が出来たり、ひどい場合はアナフィラキシーショックを起こすことになります。

もうひとつは、子供にひどいアトピー性皮膚炎が多いことから、色々調査した結果、市販されている離乳食などに質の悪い油脂が使われており、それが原因となっているとの報告もあります。
この報告の中でアトピーの酷い子どもたちが、「市販されている加工食品を止めて、従来の日本の朝食「白ご飯・味噌汁・焼き魚などを一年半食べさせたらアトピーが無くなった。」と報告しています。
あまりに早い時期から、離乳食を開始する必要もないという事でした。
医学的にも乳児の腸管は未発達で、たんぱく質などの粒子がそのまま血液中に取り込まれる事が分かっています。
それがアレルゲン(アレルギーの原因)となる可能性があります。

それから、最近、「保育園や小学校から食物アレルギーで除去食を食べさせたいので診断書を書いて下さい。」と持ってこられますが、食物アレルギーについては因果関係を明確にすることがとても大事です。
食べ物の内容をこと細かく調べて、「ある食べ物が入っているとアレルギーが出る。」と云うところまで調べ上げる必要があります。
「一度食べて出たが、二度目は出なかった。」と云うのであればその食べ物ではないという事です。
子供の成長・発達と云う事を考えれば、安易に除去食などにはしない方がよいと思います。